営業事務の仕事内容とは|単なるサポートではない全体像とキャリア

営業事務とは営業担当者をサポートする仕事です。必要なスキル、向いている人など。「きつい」「辛い」と言われる営業事務ですが本当のところはどうなのでしょうか。詳しく解説します。

営業事務とは

営業事務とは、あらゆる面において営業マンのサポートを全般的に行います。そもそも営業マンの実際の仕事内容を知らない人にとってはイメージがつきにくいかもしれませんが、一人の営業マンの業務内容は多岐に渡ることが多く、特に「内勤でできること」および「単純作業系業務」や「入力業務や資料作成などのデスクワーク」を中心に、営業マンの業務を巻き取って、営業マンの生産性を高めるために、とても重要なお仕事です。

営業事務として最低限必要なスキル

一般に営業事務に求められるスキルとして、PCスキルは必須です。最低限、PCを使ったメール、Googleで普通に検索できる、Microsoftのofficeを一通り触れる、特に入力系や出力系業務が多いことからExcelスキルはmustと思ってよいでしょう。

SUM式を使った簡単な計算式の作成はもちろんのこと、ローデータを扱ったことのある方ならご存知かと思いますがピボットテーブルやグラフの作成などもほぼ必須スキルと言っていいと思います。ただし、これらについては一週間もあれば学べるスキルのため、それほど未経験だからと言って「そういったものが苦ではない」限りは、あまり気にする必要はないかもしれません。

営業事務として活躍できるスキル

なんといってもまずはPCスキル

一つはExcelをありとあらゆる形で使いこなせるレベルまでスキルを持っている方はある程度重宝されるかもしれません。例えば、MVAやマクロを使った業務効率化などを日常的にやっていたような方だと、間違いなく重宝されるレベルのスキルと言ってよいでしょう。そこまで使いこなせなくとも、Sumif関数やVlookup関数を複合的に駆使して、ローデータを好きなように加工できるスキルがあれば、かなり営業事務としては業務範囲は拡がります。

また一般的に世の中の多くの人が使うソフトではありませんが、accessスキルも様々なローデータを扱うにあたり極めてパターンを広げることのできるツールの一つですし、何よりデータベースやテーブルに関する知見が広がることは、営業事務として活躍できるフィールドを広げると同義であると言っても過言ではありません

どうすればできるかを自分で想像する力

あまりフォーカスされることが多くはありませんが、営業事務は自分の意志で自分の仕事を定義することが難しい仕事という点も忘れてはならないでしょう。

つまり営業マンからのオーダーが起点となって仕事が振られることが多いため、「このデーターをこんな感じでに加工したいのですが、そんなことできますか?」とか「こういうデータって社内システムから吐き出せるの?」と何ができるかわからないままオーダーされることも散見されます。つまり営業マンがシステムやデータの取り扱いや、Excelそのものについて未熟な状態でオーダーされることも少なくないと言い換えることもできます。

そういうときに、できる/できないが割とその場で回答できる。他のこういうデータがあれば組み合わせて作成できる。自分でマスタ生成などをして求められるアウトプットに限りなく近づけるという動きができる人は比較的出現率が低いため、営業マンからの信頼を極めて勝ち取れる確率が高く、非常に働きやすい職場になるでしょう。

なんでもかんでもできないと言ってしまうことは簡単ですが、求められるアウトプットを作るために、どうしたらできるかを主体者となって考えることのできる営業事務ほど営業マンにとって助かる存在はありません。

見逃されがちなググる技術

また、営業マンからのオーダーに対して、今自分が知りうる技術や知識、関数の範囲では対応できず、例えば一つ一つ手作業で対応するしか想像つかないが、もしかするとオーダーをクリアすべき方法があるかもしれない、とGoogleを活用して、どのようなやり方があるかを自分で検索して調べながら、自分の技術や知見へとしていける人もいます。

例えば営業事務の面接で「Googleで検索して仕事の幅を広げてきました」と言えば「そんなの今時、誰でもやってるじゃん」と思ってしまうかもしれませんが、人からのオーダーに対してそれを効率的にクリアするために、検索方法を試行錯誤しながら、前に進める人というのは極めて希少な印象です。

逆に言うと、「自分が知らないことで損をしている状態が極端にイヤ」である、とか「非効率なことをするのが極端にイヤ」だという人は、自分の業務を徹底的にスリム化することに積極的に取り組む傾向があります。そういう思考の人は、ある程度の単純業務の積み重ねの側面が強い営業事務という仕事は性に合っているかもしれません。

営業事務に向いているのはこんな人!ー実は求められているスキルー

営業事務として求められているわけではないかもしれないが、営業事務が会社や営業組織において重要な存在になりうるケースが「営業事務が持つアンオフィシャルな組織形成力」です。

営業事務は営業の「母」であり「姉」である

営業事務が形成する組織の力

実際の営業事務は一つのチームで一人、一つのグループで一人といった形で配置されることが多いです。一人の営業マンが100社や200社担当して、一人の営業マンにつきっきりになる営業アシスタントや営業サポート職とは、このへんが一つの違いです。

しかし企業によっては明確にそこを区別していないことも多く、もしあなたが営業事務での転職や就職を考えているのであれば、どれぐらいの人数の営業マンの担当になるのかを、事前に質問して確認しておきましょう。

営業事務として5人〜10人ぐらいの営業マンを担当することになったときに、同時にそれは、チームリーダーやグループマネージャと二人三脚で組織運営をサポートする立場にもなりえます。あまりイメージがつかないかもしれませんし、求人票には記載されないことも多いですが、そういう立場に立ってみると、組織を横断的にかつ客観的にみることのできる人物というのは意外とそんなに多くないことに気づきます。

いわゆるチームリーダーやグループマネージャその人にとって、任された組織というのは自分そのものが全身全霊を持って対応せねばならないもので、例えばチームの誰々のコンディションがイマイチであるとか、グループの誰々さんと誰々さんの相性があまりよくないとか、特に女性に多いのはプライベートの悩みを抱えているケースなどは往々にして存在します。

こういったものを一つは組織の長であるチームリーダーやグループマネージャに報告や共有するのも営業事務の一つの役割かもしれませんし、場合によっては自分自身が気づいたベースで接触的に声をかけ、心を開き、人として真摯にメンバーと向き合うことで、組織の一体感は形成されていき、それは同時に営業事務としての自分の信頼残高が高まっていくということに他なりません。こうした動きもアンオフィシャルな営業事務の仕事の一つとして認識しておきましょう。

中堅・ベテランになるとチームの姉御・母としての役割を期待される

前項で記載したように、ある程度仕事面でも人物面でも、期待を勝ち取れるようになると、実際にはチームリーダーやグループマネージャの役割の一部を担うことも求められてきます。とはいっても、それは表向きの役割として何かに記載されるものでもありませんし、対外的にクライアント対応などを求められるものでもありません。

複数の組織運営を経験した組織長で、組織としてのまとまりを作っていくということの難しさにぶつかったことのない組織長はほとんどいないでしょう。そういうときに、経験年数が3年〜5年ほど経過した営業事務の女性がある程度メンバーの個性を理解し、一人一人とある程度グリップし、ハートをキャッチしてくれていれば、これほど助かるものはありません。

本当に一級の営業事務になると、組織運営をしていくうえでのメンバーとのコミュニケーションなどについても組織長・メンバーの両側にたって、両者の言い分を翻訳をし、調整をすることで、一体感を作っていきます。これは難しいことではありません。仲良しグループなども含めた人間関係を一通り経験してきた人物であれば、能力としてはできることです。

ただ、それを「仕事として」「職場において」「様々なバックグランドや思いを持った人たち」を対象にすることは極めて難易度が高く、これまでに築いた営業事務としての信頼がなせる技であり、こうした動き方ができる営業事務は様々な面で重宝され、長く働くことを企業から求められてきます。

自分では気づかないお局化

人はこうしてお局になってしまう

このようになってくると、組織長並みの力や発言力を持っている営業事務も出現してきます。営業事務は比較的転勤や部署の異動などがないのに対して、営業マンはグループの異動や地域の異動などもあって、営業事務が一番そのグループで在籍年数が長いということもしばしば発生します。

そういうケースで起きやすいのが「お局化」です。

つまり、営業事務は営業のサポートをするのが仕事なのに、あまりに営業メンバーが要望を伝えるのが恐れ多くなり、「そんなことは自分でしなければならない」と営業が感じ始めることです。さらにひどい場合になると、自分の立場を忘れて「そんなことは自分でしなよ」と営業事務が営業に言い出すケースです。

営業事務と営業の業務の線引きは非常に曖昧なケースがあり、ここから先は営業、ここからこっちは営業事務と明確に線引きされていない業務の方が多いのです。そういった場合に、発言力のある人間が「それはあなたの仕事だから」と言いだした場合、発言力のない人間はそれに従わざるを得なくなります。

するとどうでしょう。それまで信頼の上に成り立っていた発言力が、ただの在籍年数の上に成り立つ発言力に気づかぬうちにすり替わってしまっていて、今までは営業からの信頼をベースに色々な発言をしてくれていた営業事務が、自分の仕事もろくにしない、ただのお局オバさんになってしまうのです。

いつまでも忘れてはならないホスピタリティ

営業事務として絶対に忘れてはならないのが、ホスピタリティです。仕事に、偉い仕事も偉くない仕事もありません。営業事務も会社にとっては必要な仕事です。

必要以上に卑下したり、自分は「営業の下の人間」などとへりくだる必要は全くありません。ただし、忘れてはいけないのは、なるべくたくさん営業マンの人たちに「ありがとう」と言ってもらいたい、少しでも彼らが楽になるように色々なことを自分が吸収し、なるべく短い時間で多くの業務をこなすことで、組織や営業に対して、還元したいという、「恐らく多くの営業事務になりたての人が持っているだろう」気持ち=「初心」の部分です。

営業マンにとって営業事務の存在は不可欠といっていいほど、分業され・協業が必須となっているケースは珍しくありません。 そうしたときに、営業事務が協力的かどうかというのはパフォーマンスを上げていく上で、とても大きなウェイトを占める部分です。

そうした状況において営業マンが少しでも気持ち良く仕事ができるように、ホスピタリティを持って、チームの母のような気持ちで、「自分にできることは全部してあげたい」と思えるかどうか、またその気持ちを継続できるかどうかが、営業事務として会社から必要な人材であり続けるかどうかの分かれ目と言っても過言ではないでしょう。

営業事務のやりがい

チームとして目標を追うー裏方でも黒子にはに止まらない

営業担当者が目標を効率的に達成していくには営業事務の力が不可欠です。いかにスピーディに、いかに効率的に現場の要求に応えていくかが営業事務の腕の見せ所です。当然数字を追うのは実際に営業を担当する人ですが、営業事務にも当然関わっています。直接ではないにせよ成果に大きな貢献ができるのもやりがいの1つでしょう。

今回の内容を実践し続けることが、成長のカギになります。学んだことを、明日からの一歩につなげていきましょう。

営業事務は「結局、何をするのか」──仕事内容の全体像

スキルや心構えの話に入る前に、そもそも営業事務が日々どんな業務をこなしているのか、その全体像を押さえておきましょう。「サポート」という一言でまとめられがちですが、実際の仕事は具体的で多岐にわたります。

中心になるのは、取引を回す一連の実務です。顧客からの注文を受けて処理する受発注業務、見積書や請求書の作成、納期の調整と管理、そして日々の電話・メール応対。これに加え、顧客データの入力と管理、営業が使う提案資料の作成補助、来客対応なども担います。営業が外に出て商談している間、社内でこれらを滞りなく回しているのが営業事務です。一つひとつは地味に見えても、どれか一つが止まれば、取引全体が止まります。見積もりが遅れれば商談が進まず、請求書のミスは信頼を損ない、納期管理の抜けは事故につながります。つまり営業事務は、取引という流れの「詰まり」を防ぎ続ける役割です。この実務の地図が頭に入っていると、次に述べるスキルが「何のために必要なのか」がはっきり見えてきます。まずは、営業事務が回している業務の広さを、具体的にイメージしておくことが出発点です。

営業と営業事務は、何が違うのか

「単なるサポートではない」と言うためには、まず営業と営業事務が何を分担しているのかを、はっきりさせる必要があります。両者は、上下の関係ではなく、役割の違いです。

営業は、外に出て顧客と会い、商品を売り、売上という数字に直接の責任を負います。動きの起点は社外にあります。一方、営業事務は、社内にいて、その取引を実務として成立させ、営業が売ることに専念できる環境を作ります。動きの中心は社内です。営業が前線で点を取る選手なら、営業事務は、その選手が全力を出せるようにピッチを整え、パスを供給する存在だと言えます。ここを「営業のほうが偉い」と捉えるのは誤りです。どれだけ営業が受注を取ってきても、受発注や請求の実務が回らなければ、取引は完結せず、売上にもなりません。営業事務は、取引を止めないための要なのです。この役割分担を正しく理解すると、営業事務が「言われたことをこなす下請け」ではなく、「取引の流れを支える専門職」だという、本来の姿が見えてきます。違いを知ることが、卑下でも過大評価でもない、正しい自己認識の土台になります。

※著者の体験

「営業事務は取引を止めないための要だ」——これは、私が営業組織の改善に入って、痛いほど実感したことです。
営業のスキルや商談ばかりが注目されますが、受発注・請求・納期管理という実務が一つ詰まるだけで、どれだけ営業が受注を取ってきても取引は完結せず、売上にならない。
ある会社で数字が伸び悩んでいたとき、原因を掘っていくと、営業の力量ではなく、見積もり作成が営業事務のボトルネックで滞留していて、月に15件ほどの商談が「見積もり待ち」で止まっていた、ということがありました。営業を何人増やしても、この詰まりを放置したままでは数字は動かない。私はこのとき、営業と営業事務を「上下」で見る発想そのものが組織の目を曇らせている、と感じました。
前線で点を取る選手と、ピッチを整えてパスを供給する存在は、役割が違うだけで優劣ではない。取引という一本の流れで見れば、どちらが欠けても点は入らないんです。この視点を持てた組織ほど、営業事務を「言われたことをこなす下請け」ではなく「取引の流れを支える専門職」として扱い、結果的に営業の生産性まで上がっていきました。

営業マネージャの役割について知見を広げたい方はこちら。プレイヤーとの違いが腑に落ちます。

営業マネージャの役割とは? 仕事内容と求められるスキル|チームで数字を作る営業マネージャの実務 ── 案件管理・育成の仕組み化・対上マネジメント

未経験からの入り方と、閉じないキャリア

営業事務は、未経験から挑戦しやすい職種です。特別な資格は求められず、パソコンの基本操作とExcelがある程度使えれば、入口に立てます。Excelのスキルも、一週間もあれば基本は身につく、と先に触れられていたとおりで、「そういう作業が苦にならない」なら、経験のなさを過度に気にする必要はありません。未経験歓迎の求人も多く、事務職の中では入りやすい部類です。

そして大切なのは、営業事務はキャリアの行き止まりではない、ということです。この仕事を通じて得られるものは、決して小さくありません。取引の全体像を把握する力、社内外に張り巡らせた人脈、そして数字やデータを扱うスキル。これらを土台に、道はいくつにも広がります。取引の流れを知り尽くした強みを活かして営業へ転身する人もいれば、複数の営業を束ねた経験を買われてチームのまとめ役になる人、業務のムダを知る立場から業務改善や企画へ進む人もいます。ここで身につく「取引を俯瞰する視点」と「人を動かす調整力」は、どの部署でも通用する力です。目の前の実務を丁寧にこなしながら、自分が何を身につけているのかを意識しておけば、営業事務の経験は、その先のキャリアを大きく広げる資産になります。

業務効率化について知見を広げたい方はこちら。仕組みで成果を出す視点が持てます。

なぜあの企業は営業生産性が高いの?営業効率化の進め方|効率化の先を設計する──分子を増やす、仕組みに寄せる、自分の時間から変える

そもそも、その発言力は「何」に支えられているのか

ここまで、仕事の全体像、営業との違い、キャリアの広がりを見てきました。最後に、この仕事に潜む、ある鋭い罠について、もう一段深く考えてみたいと思います。それは、先に触れられていた「お局化」の問題です。

お局化とは、信頼の上に成り立っていたはずの発言力が、いつのまにか在籍年数の上に成り立つ発言力へと、すり替わってしまう現象でした。かつては貢献によって周囲の信頼を勝ち取り、その信頼を土台に色々な提案をしていた人が、気づけば「古株だから」という理由だけで場を仕切る存在に変わってしまいます。この分析は、実は営業事務だけの話ではありません。あらゆる「支える側」の職種、いや、ベテラン営業にも、役職者にも、そして誰の身にも起こりうる、普遍的な罠です。人の影響力には、二つの源泉があります。一つは、「貢献によって得た信頼」に基づく力。もう一つは、「立場や年数や既得権」に基づく力です。前者は、与え続けることでしか維持できません。後者は、何も与えなくても、その場に居座り続けるだけで維持できてしまいます。

厄介なのは、この二つが、外から見ても、そして本人にとっても、区別がつきにくいことです。かつて貢献で得た信頼が、いつしか「自分は古株だから従わせて当然」という力に変質していても、本人は依然として「自分は信頼されている」と思い込んでいます。周囲が距離を置き始めても、その変化に気づけません。だからこそ、時々自分に問う必要があります。「今の自分の発言力は、いまも現在進行形の貢献に裏打ちされているのか。それとも、過去の貢献の遺産と、ただ長くいるという事実で、食いつないでいないか」。この問いは、営業事務に限らず、長く同じ場所にいるすべての人に突きつけられています。

信頼とは、残高のようなものです。貢献という預け入れがなければ、引き出し続けるうちに、いつか底をつきます。この記事で語られていた「初心」――ありがとうと言われたい、少しでも周りが楽になるように還元したい、という与える姿勢こそが、実は信頼残高を積み増し続ける唯一の源泉なのです。立場や年数は、放っておいても勝手に増えていきます。しかし、それに安住した瞬間から、影響力の中身は静かに空洞化していきます。長く価値を発揮し続ける人は、どれだけベテランになっても、立場に寄りかからず、貢献し続けることをやめない人です。影響力を保つ道は、居座ることではなく、与え続けることの中にしかないのだと思います。

※著者の体験

「その発言力は、いまも現在進行形の貢献に裏打ちされているのか」——この問いの重さを、私は大川さんという一人の営業事務の方から教わりました。
大川さんという方なのですが、私がある営業組織に入ったとき、彼女はそのグループで一番の古株で、営業マンよりずっと在籍年数が長い方でした。
最初、私は正直「お局化」の典型例を想像していたんです。ところが、まったく逆でした。大川さんは在籍年数を一切振りかざさず、若い営業一人ひとりのコンディションまで見ていて、「あの子、最近ちょっと元気ないから声かけてあげて」とマネージャーの私に耳打ちしてくれる。
組織長の私と現場メンバーの両方の言い分を翻訳して、一体感を作ってくれていました。
彼女の発言力は、在籍年数ではなく、今も現在進行形で与え続けている貢献に支えられていたんです。一方で、別の組織では、かつて信頼で発言力を得た方が、いつのまにか「古株だから従って当然」という力にすり替わり、本人だけがそれに気づいていない、という場面も見てきました。大川さんを見て確信したのは、信頼は残高で、貢献という預け入れをやめた瞬間から静かに底をつく、ということでした。立場や年数は放っておいても増える。でも影響力の中身は、与え続けることの中にしか保てないんです。

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筆者:店長

営業と、競馬と、しゃべる植物。あっAIも。つい、いろいろ作ってしまう人です。

→ 店長の正体(詳しいプロフィール)

店長

Xアカウント:@nishi_sales_ai 新卒で大手IT企業に入社し、飛び込み営業から深耕営業、大手企業担当まで第一線で経験を積む(表彰歴多数)。その後、事業企画・営業企画部門で経営に近い立場から営業組織と数字に向き合い、10年勤続を経て独立。営業組織の改善に特化したコンサルタント企業を立ち上げる。 コンサルタントして数々の現場に入りつつ、自ら営業特化の転職エージェントも運営。近年はAIを活用した営業組織の業務改善・生産性向上プロジェクトに携わる。現場の最前線と経営の両方を見てきた視点から、営業3年目前後がぶつかる壁を越えるための実践知を発信する。

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