【事例・判例】セクハラになる言動と実例集!
【事例・判例】セクハラになる言動と実例集!セクハラ対応で本当に問われるのは「気づいた後」――管理職と会社が負う責任の話
セクシャルハラスメントの判例と事例をまとめました。またセクハラになる可能性のある言葉もできる限り多く記載しています。「え!これがセクハラ?」と驚く人も少なくないと思います。
セクハラ実例集
【セクハラ実例1:某呉服会社】隠し撮りを発見するも放置
男性社員が女子更衣室を盗撮していたことに気づいた代表がそれを放置したことで、もう一度隠し撮りが起きた。被害女性が朝礼で「会社を今は好きになれない」と発言すると、専務は盗撮をした男性社員と被害女性社員に男女関係があったと誤解させる発言をした上、「会社で勤務を続けるかどうか、1日考えてくること。」と言った。それ以降社員が被害女性を避けるようになり、女性は退職に追いやられた。
被害女性は代表、専務、会社を訴え、裁判所は退職に伴う逸失利益の80万円と慰謝料115万円の支払いを命じた。
【セクハラ実例2:某薬品会社】「女を紹介したら管理職にしてやる」
当時室長をしていた男性社員が女性社員に対し、
- しつこくデートに誘う
- 個人面談と称して呼び出し交際を迫る
- 出張を命じて同行。同室に泊まるように強要する
- 男性社員に対しては「(自分に)女を紹介したら管理職にしてやる」などいう発言を繰り返す
などの行為をしたため、会社側は解雇。元男性社員は会社に対し不当解雇であるとして訴訟を起こしたが、会社の対応は正当であったと認定された。
【セクハラ実例3:某市役所】膝の上に無理やり座らされ・・・。
当時係長を務めていた男性職員が、特定の女性社員に対して、歓送迎会などの席で「結婚しろ」、「子供を産め」などと言ったり、写真撮影の際には腕を掴み、膝の上に無理やり座らせ「不倫しよう」と迫ったりした。被害女性はセクハラ苦情の相談担当者に被害事実や改善を書面で求めるも何のお処置も取られなかった。
その後、被害女性が市を相手取って裁判を起こし、市は慰謝料200万と弁護士費用20万円の支払いを命ぜられた。
【セクハラ実例4:某給食会社】終わらないセクハラにうつ病を発症
パート社員として調理補助などを行なっていた女性が当時のチーフから、
- スリーサイズを聞く
- 尻を触る
- 菜箸で被害女性の乳首をつまむ真似をする
- 原告の胸をことさら見る
などの被害を受けうつ病を発症するも、チーフからのセクハラ行為は止まず病状が悪化して退職した。
裁判では治療費の他慰謝料200万円と、うつ病により退職しなければ得られたであろう賃金の50%の支払いが会社とチーフ側に命じられた。
【セクハラ実例5:某医療メーカー】2人きりの時ベッドをポンポンしたら
某医療メーカー
代表取締役が女性社員とホテルの一室で2人っきりになったタイミングでベッドに寝そべり、ベッドの開いた部分を「ここに横になれ」という態度を示した。ただし、裁判では代表取締役がそれまで一度も被害女性の体に触れたこともなく、彼女が拒否の姿勢を示すとすぐに行為をやめたことから、違法性は低いとされ、会社と取締役に10万円の損害賠償を命じるにとどまった。
【セクハラ実例6:某卸売会社】集団でババア、オバン、クソババア・・・。
某卸売会社
取締役を含む社員4名が日常的に特定の女性社員に対し、「オバン」、「おばあ」、「ババア」、「クソババア」などと呼び続け、なんどもすれ違いざまに被害女性の尻を触ったり、卑猥な冗談でからかい続けた。
1度被害女性が役員の頭を軽く叩いたところ、立腹して女性社員の頭を3回強く叩いた。
取締役らと会社を相手取って行われた裁判では連帯して110万円を支払うように命じる判決が出た。
【セクハラ実例7:某中学校】「性的に不満があるから生徒にきびしい」
男性教師が同僚の女性教師に対し「英語はうまいかもしれないが、教師としてはよくない」とか、「生徒に厳しいのは性的に不満があるからだ」「性的に満足するために男を必要としていた」などの発言を同僚に対して繰り返し行なった。
裁判所は男性教師に対し30万円の損害賠償を命じた。
【セクハラ実例8:某人材派遣会社】「お前のその乳首の色は何色だ!」
常務執行役員主催の焼肉パーティにて、複数の女性社員をはべらせる形で常務が
- ウインナーやキノコで男性器を作り女性社員に対し「お前食えよ」
- 飲み物を飲んで「ここに口つけたから飲んで」
- 「一緒にここでトイレしよう?」
- 英語のできる複数の女性社員に「Suck my dick!(竿をしゃぶれ)」と繰り返し叫ばせる
- 4つのパールのついた服を着た女性社員に「1、2、3、4、5、6!お前のその乳首は何色だ!」
などのセクハラ行為を行なった。
また、同常務はトイレからチャックを開けたままで出て行き、女性社員の1人に対し、「お前があげないと、これ開けっ放しだよ」と発言したこともある。
【セクハラ実例9:某ホテル】ホテルのバッグヤードで起きたパワハラ×セクハラ
ホテルのフロントで会計係として働いていた女性が、上司の会計課長に誘われ、2人での食事を終えた。すると会計課長は「ホテルに行こう。」、「裸を見せてよ。」などとしつこく誘った。女性は拒否の姿勢を示すも、腰を触り、キスを強要した。結果、女性は体調を崩して退職に追い込まれた。
会計課長(当時)は後の裁判で慰謝料と弁護士費用合わせて110万円の支払いを命じられた。
【セクハラ実例10:某自動車販売業者】勘違い社長のご乱心
代表取締役が特定の女性社員の勤務時間に事務所内や事務所に続く私室で、繰り返し関係を迫り続け、抱きつくなどした。また、被害女性の腕を掴み自宅に連れ込み、ベッドに押し倒そうとした。被害女性は退職した。
被害女性は会社と代表取締役を訴え、裁判所が双方に合わせて140万円を支払うよう命令した。
【セクハラ実例11:某広告会社】毎月生理の有無を聞き、抗議されると解雇
会社代表が女性社員と2人きりになるたびに、尻を触ったり抱きついたりした。また毎月生理の有無を聞き続け、羽交い締めにして背後から抱きつきもした。被害女性が拒否の姿勢を示し続けると怒鳴るなど威圧的な行為をするようになった。女性がさらに抗議すると解雇した。
被害女性は代表と会社を告訴し、100万円の慰謝料を受け取った。
【セクハラ実例12:某小学校】校長先生の裏の顔
被害者は小学校の女性教諭。校長とともに他校の見学会と懇談会に出席した帰り道、校長に手を握られ性器を触るなどの行為を要求されたため、女性教諭は拒否した。それから校長は女性を無視したり、人事上不利益を与えるなどのハラスメントを繰り返した。
女性教諭が校長を相手取って起こした裁判では、50万円が慰謝料として支払われることとなった。
【セクハラ実例13:某広告代理店】役員から「一緒に温泉に行こう」と誘われ・・・
特定の女性社員が役員室に何か報告しに行くたびに食事や温泉に誘い続けていた役員が、被害女性が入院した際に見舞いに行き、キスをしたり服の中をまさぐったりした。退院後も、強引にドライブに連れ出したりホテルに誘うなどの行為が止まなかったため、被害女性は退職を余儀なくされた。
役員という地位を利用した悪質なセクシャルハラスメントとして慰謝料150万円が女性に支払われた。
【セクハラ実例14:某消費者金融会社】「家で待っている愛人が欲しい。」
上司が女性社員に対し、食事会において、
- 身体を触る
- 「単身赴任は寂しい」
- 「家で待っている愛人が欲しい」
などといったセクハラ行為を行なった上、自分のことを悪くいったらここにいられなくなる、などといって脅迫した。
後に女性が起こした裁判で未払い賃金68万円と遅延損害金に加え、100万円の損害賠償が認められた。
【セクハラ実例15:某有名私大】男性教員が学生と映画や食事に行くなどした
男性教員が教員に逆らえない学生の立場を利用して、2人での食事に連れ出し映画を見たり、手をつないだりした。
精神的苦痛を受けたとして学生が大学側に訴え、学内のハラスメント防止委員会が調査を行った。
男性教員は事実を認め、「ハラスメント行為をしてしまい、大変反省している」と話した。
同教員は3ヶ月の停職という懲戒処分を大学から受けた。
参照元:https://www.asahi.com/articles/ASL465FX3L46UTIL02Z.html
セクハラになる言動
上のようなレベルに至っていなくても日常生活の中で知らず知らずのうちにセクハラをしているかも知れません。セクハラになりかねない発言は大きく次の4つの種類に分けられます。
- 身体や容姿、年齢のこと
- 私生活のこと
- 性差別
- 行き過ぎた冗談/アプローチ
セクハラ言動1. 身体や容姿、年齢のこと
「何カップ?」「スリーサイズは?」
女性からすると聞いてどうするのだろうか、と不思議なのがこうした身体に関する質問。だからこそ怖いと言う声もあります。気をつけましょう。
「デブ」「ブス」「ババア」「ハゲ」
セクシャルハラスメントというよりはただのハラスメントという印象の貶し文句です。いうまでもなくこうした言動を継続的に行えば訴訟のリスクもあります。
「イライラしてるねー。生理?」「最近生理きてるの?」
身体の問題に土足で踏み込むような発言だと取られかねません。できれば男性の口から「生理」という言葉を聞きたくないと思う人は少なくありません。
「まだ独身だもんね」
私生活に踏み込み過ぎた発言。今日日「結婚適齢期」なんてないも同じなのに・・・。男性については23%、女性については14%の人が生涯未婚で過ごすと言われています。また、一生独身という選択肢も認められてしかるべきです。
セクハラ言動2. 私生活のこと
「最近いつ可愛がられた?」「今日は楽しそうだね。良いことしたの?」
仲の深まっていない人に性生活についてとやかく言われることをよく思う人はいません。こうした質問に1度答えてしまうと聞いても良い相手認定されてしまいます。なんとかしてお茶を濁しましょう。
「早く子供作りな」「早く結婚しないと産めなくなるよ」
センシティブな年代の女性が言われると大変不快になるのがこうした一言。
「いつまで仕事続けるつもり?」
女性は結婚したら仕事を辞めるものという価値観は古くなりつつあります。理解のない人と思われてしまいます。
「早く結婚しなさい。」
これは基本ですね。男女問わずかなり経験の長い方にこうした言動をする傾向があります。結婚しろという人は結婚して幸せになれたのかもしれませんが、時代は変わり、今では「結婚しなくても幸せになれる世の中」に変わってきたわけです。
セクハラ言動3. 性差別
(女性が男性に)接待でお酌をさせる
伝統的には女性の役割という側面も強いのかもしれませんが、度が過ぎればセクシャルハラスメントにあたります。毎回させるにしてもその前に一言、「申し訳ないけど」という一言があるだけでも印象は違います。
(男性が女性に)重いものを持たせる
そういうものでしょ、という女性も多いかもしれませんが、それを当然のことだと思ってはいけません。今まで荷物を積極的に持ってくれた男性は親切でしてくれていたのです。行きすぎるとハラスメントにあたります。
「女/男には務まらない」
セクハラ、と聞くとこうした言葉を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。例のようにストレートにいう人はほとんどいないように感じますが、「数字関係だと女性はちょっと難しいよね?」、「こういう細やかな気配りが女性は素晴らしいと思う。」など、リスペクトがこもっているように聞こえて、よく考えると性的な偏見を感じさせる言動を無意識にしてしまう人は多いのではないでしょうか。
セクハラ言動4. 行き過ぎた冗談/アプローチ
嫌がる相手をデートに誘い続ける
確かに「押し」に弱い人も存在します。しかしやり過ぎは禁物。ありがちなのが上司が部下にアタックしている場合。人事評価に関わってくる気がして、逆らえないというものです。上司に言い寄られた場合には上司の1つ上のポストの人に相談するなどしましょう。
「泊めてもらおうかな」
職場や出先から家が近いことが知られていると冗談で言ってしまう人の多いこの一言。異性だとセクハラに取られます。気をつけましょう。
【セクハラ言動】グレーゾーン
「太った?/痩せた?」「やつれた?」
あけすけに容姿のことについてとやかく言っては社会人としての資質を疑われかねません。心配して言っても問題は相手がどうとるかです。危険な発言は避ける方が賢明です。
「好きです」
場合によってはこれもセクハラになります。ポイントは不快に思うか否かなのです。告白するにしても相手の気持ち、立場を考えましょう。世知辛いと思いますが、グッとこらえて他を当たりましょう。「※ただしイケメン/カワイイ子に限る。」を心に留めておく必要がありそうですね・・・。
胸、お尻を見る
服装によってはどうしても目がいってしまうということは同性同士でもあります。胸の大きな女性がいれば、どうしてもそちらに目がいってしまうのはある程度仕方のないことですが・・・。対策としては、顔をまっすぐ見て話すことです。
「女の子/男の子」
年配の方に多いのが職場の女性社員を「女の子」「男の子」という人です。軽く見られているなという印象ですし、「女の子」に関していえば「女の子は〇〇でもしておけ。」という意味に取られてしまうこともあります。一緒に仕事をする人に対して常にリスペクトを持った対応を心がけましょう。
「彼氏いないの?」「結婚しないの?」
相手によってはこれもセクハラになります。プライベートな質問をする際には相手との関係性を考えましょう。
被害者はいつも女性とは限らない
女性からのセクシャルハラスメント
セクシャルハラスメントという言葉が市民権を得て久しいですが、多くの方が「セクハラ」という言葉を聞くと男性が弱い立場女性にしている様を思い浮かべるようです。しかしながら、女性から男性への性的な嫌がらせというのも確かに存在します。「男性なんだから・・・」「女性が〇〇してるのに・・・」などといった言動が例としてあげられます。
こうした認識からか、女性が男性にするセクハラは立件されにくいのが現状です。執筆者は判例などから見つけることができませんでした。
だからこそ、もし「男性だから・・・」という理由でハラスメントにあっていたら、まずは誰かに相談してみてください。
「性的な」ハラスメントーLGBTQへのセクハラ
LGBTQの人たちへの差別的発言やからかいもセクシャルハラスメントとされています。人口比の8%は性的マイノリティと推定されていますが、ほとんどの人はそのことを隠して生きているため、身近には感じないかもしれません。まだまだ偏見が根強く残っているため、当人たちもそれを受け入れてしまっている現状があります。しかしながらLGBTQの人たちが「普通に」働くことができ、自分のあり方について認められる環境を作ることは人の上に立つ人たちの責務の1つです。
悩んでいる人へーセクシャルハラスメントの相談窓口
男女雇用機会均等法において、各企業にはセクシャルハラスメントの相談窓口を設置することが義務付けられています。しかし、そこに相談しづらい、または相談窓口がない場合には厚生労働省総合の労働相談コーナーに連絡を取るか、場合によっては警察に相談してみましょう。
何より大切なことは、セクシャルハラスメントを受けている、受けているのかもしれないと思った時に1人で悩まず周囲の人に話してください。それだけで気持ちが休まるかもしれませんし、協力者がいることは何よりも心強いはずです。
またセクシャルハラスメントを受けているらしい人がいれば、そっと声をかけてあげてください。
セクハラは加害者一人の問題では終わらない――放置した会社と上司が負ける
事例集を読むと、つい「ひどい加害者がいたものだ」という感想で終わりがちです。ですが、裁判で本当に問われているのは、加害行為そのものと同じくらい、それに気づいた組織がどう動いたかという点です。
厚生労働省がまとめている裁判例を見ると、このことがはっきりします。たとえばイビデン事件(平成30年の最高裁判決)では、相談体制を整えていた親会社が、被害の訴えに対して実効的な対応を怠った点が争われました。相談窓口を「設置した」だけでは、会社が責任を果たしたことにはなりません。実際に事実を確認し、加害者を引き離し、再発を止めたかどうかが問われます。
入力の実例にも、代表や専務が盗撮を放置した結果、被害が繰り返され、会社が賠償を命じられたケースがありました。これらに共通するのは、最初の相談を軽く扱った瞬間に、問題が「個人の不祥事」から「組織の不作為」へと変わってしまうという構図です。もしあなたが相談を受ける側に立ったら、評価や好き嫌いをいったん脇に置き、まずは事実確認に動くことです。
いつ・どこで・何があったかを相談者の言葉のまま記録し、加害者と被害者の接点を物理的に減らし、自分一人で抱えずに人事や上長へ正式に上げることです。この初動の有無が、半年後に会社と自分の立場を分けることになります。
「嫌がっていなかった」は通用しない――沈黙は同意ではない
もう一つ、加害側がよく口にするのが「相手も笑っていた」「同意の上だと思った」という弁解です。しかし裁判所は、こうした言い分をほとんど採りません。
露骨な発言を繰り返した管理職が処分の取り消しを求めた海遊館事件(平成27年の最高裁判決)では、被害者がその場で明確に抗議していなかったことは、加害者を免責する理由にはなりませんでした。職場には評価する側とされる側という力の差があり、立場の弱い人ほど、その場では笑顔で受け流すしかありません。沈黙や愛想笑いを同意と読み違えること自体が、この力関係への無理解だと言えます。
グレーゾーンとされる「痩せた?」や「彼氏いないの?」も、誰が誰に、どんな関係で言うかで意味はまるで変わります。判断に迷ったときの目安は単純です。同じ言葉を、相手の家族がいる前や、社内全員が見るチャットでそのまま言えるか。少しでもためらうのなら、口にしないことです。自分の感覚ではなく、相手が安全に断れる関係かどうかを基準に置くことが、結果として自分自身を守ることにもつながります。
Noteも書いてます
営業を"言語化""構造化"する話を、ゆるめに
【05】夜が明けてAIの一日が始まった時、僕はChatGPTと商談解析を始めた|晴れ時々AI@西新宿
夜が明けてAIの一日が始まった時、僕はChatGPTと商談解析を始めた GoogleMeetが会議内容の文字起こしをデフォルト機能として実装した。それまで、Googleの上位互換としてしかAIを使っていなかった自分の仕事は、この機能実装で一変した。 2025年3月だったと思う。 その時点で、既に世の中にはAIを用いた商談解析というサービスは出ていたが、一方で「プロンプト」そのものに価値があった時代だったと記憶している。 すごい、の一言だった。 まず、僕がGPTに話しかけたのは「この商談から事実ベースで顧客の重要な発言を教えて」だった。 「社長があまりお金かけるの好きじゃなく

