営業事務が変える営業マンの営業効率
営業事務が変える営業マンの営業効率 営業事務が「作業の受け皿」から「案件を動かす起点」に変わる3つの踏み込み
営業事務は仕事の仕方によって営業マンの営業効率を上げることが可能です。「営業との連携を見直す」「見込み客管理」「セールス資料の作成や改善」「単純作業を切り出す・受け持つ」「アポ取りの準備」アプローチ手法およびアプローチ対象はこのようなポイントになります。
営業事務が変える営業効率
営業マンをサポートするのが営業事務です。営業事務としての仕事の取り組み方によって営業効率を高めることができます。今担当している仕事そのものが営業効率を支えている一方で、さらなる営業効率の向上に対して貢献することはできないのでしょうか?営業事務としてできる営業の営業効率を上げる方法を5つ紹介します。
営業との連携を見直す
見込み客管理
セールス資料の作成や改善
単純作業を切り出す・受け持つ
アポ取りの準備
それぞれを詳しく見ていきましょう。
営業との連携をスムーズにする
営業事務は営業マンから資料の作成や雑務を任されます。それをいかに迅速に済ませるかによって、営業マンもスピーディに行動できます。そこで営業マンとの連携を強めて、どのようなデータや資料が必要になるのかを事前に把握しておくことが大切です。
営業マンに指示されてから作ることよりも、事前に営業の動きを見越して作成に取り掛かったり、原案として大まかなストーリーが作成できた状態で営業とミーティングに挑むことができれば、営業効率は劇的にあがる可能性があります。特に営業としてしなければならない定型業務というものは必ず存在します。
受注登録や、発注に関する他部署とのやりとりなどです。これらは受注すれば必ず発生する業務ですので、まずは確実に必要になる業務を知ることから始めてみましょう。
見込み客管理による効率化
見込み客へのフォローが成約へとつながりますが、DMの発送やお礼状の作成などを営業事務が行うことで、営業マンが追客しやすくなります。さらに見込み客それぞれに対する交渉の履歴を記録することで、次の交渉のタイミングを図ることができます。また自分がクライアントと直接やりとりすることが許されているのであれば、自分自身の判断軸を用いて、どの顧客がどのようなニーズを抱えているかも知ることも可能です。
それらがリスト化されていたり、受注可能性の高いクライアントがピックアップできていれば、営業事務としての自分の行動が起点となり営業効率や営業生産性は極めて高くなるでしょう。
実践で役立つ資料の作成
営業マンは客先で様々な資料を取り出して提示します。顧客から求められる資料をすぐに取り出せるようにまとめておくことで、少ない訪問回数で成約につなげることができます。これらは過去に自分が担当する営業マンが作成した資料をリスト化するだけでも非常に有効な手段です。どのようなクライアントにどのような提案をしたかを一覧で確認することができる状態を整えておけば、比較的簡単に過去の資料の検索をすることが可能となります。
またさらに一歩高みを目指して、部署内の資料の整理というところに手をつけることができれば、担当している営業マンだけでなく部署全体の営業効率の底上げが可能となるでしょう。
単純作業は極力引き受ける
営業マンが成約へとつなげるまでに行う作業は数多くあります。その中で請求書作成や見積書作成といった時間を取られるものを営業事務が受け持つことで、効率を高めることができます。
またこれらはどこに営業マンの単純作業が隠れているのかということを知ることから始まります。単純作業であっても指示することが大変で、営業マンが自分で巻きとってしまっている業務というのもたくさんあります。営業マンの行動を可視化して、単純作業として巻き取ることができる部分をピックアップすることができれば、効率化すべきポイントというのが浮かびあがるはずです。
アポ取りの準備とは
営業マンはまず、アポイントを取ることからスタートします。そのためには、より見込みのあるリストを作ることが大事です。そこでチラシやアンケートから寄せられた回答を元に、アポ取りのためのリストを作っておくとテレアポも効率的に行えます。
またテレアポをする際に、事前にホームページなどを確認して情報整理してからコールしたい営業マンもいます。しかし電話がつながらないと、改めて電話をする時にまたホームページを確認する作業が発生するなどもあります。
営業マンがホームページを見た感想などもあわせてリスト内で管理できることができれば二度目のホームページ閲覧などの工数を削減することができます。
まとめると、営業事務は成果を高めるうえで欠かせない視点です。要点を振り返り、自分の現場に合わせて実践していきましょう。
見込み客管理は「記録」から「次の一手の予測」へ
見込み客管理は、DMやお礼状の発送、交渉履歴の記録までが基本です。経験を積んだあなたが次に踏み込むなら、記録を「次の一手の予測」に変えていきましょう。交渉履歴に日付と内容を残すだけではありません。
そこに「次に動くべき日」と「その時に必要になる資料」を一行足す。それだけで、リストは受け身の台帳から先回りの指示書に変わります。たとえば「見積提示から2週間、返答なし」の案件。営業が催促する前に、競合との比較表を一枚用意し、フォローの口実まで作っておくのです。
商談を録音や文字起こしで残せる環境なら、営業のメモではなく、顧客が実際に口にした言葉を拾ってください。「予算は上期中に」「決裁は部長」。こうした一次情報をそのままリストに転記しておけば、記憶に頼った営業の報告よりも正確な事実が残ります。そしてその一次情報こそが、次の交渉をどのタイミングで、どの資料を持って行うべきかを決める材料になるわけです。
ここで効いてくるのが、営業との連携の取り方です。指示されてから資料を作るのでは、あなたの動きはいつまでも営業のスピードに縛られます。受注すれば必ず発生する受注登録や他部署とのやりとり。
こうした定型業務は、案件が決まりかけた段階で先に準備を始めておきましょう。そうすれば、営業が「お願い」と言った瞬間には半分終わっている状態を作れます。事前に大まかな原案まで用意してミーティングに臨めば、その場は指示を受ける時間ではなく、中身を詰める時間に変わります。
資料は「探せる」より「勝ちパターンが分かる」状態に
資料の効率化というと、過去の資料を検索できるように整理する話になりがちです。ただ、すぐ探せる状態はゴールではありません。目指したいのは「どの資料が勝ったか」が分かる状態です。
過去に受注した案件の提案資料に、顧客の業種、規模、決め手になった一枚。この3つのタグを付けてみてください。20件もたまれば、「製造業の中堅にはコスト比較表が刺さる」「初回訪問では実績一覧より事例を1本」といった勝ちパターンが浮かび上がってきます。
営業が客先に向かう前に、「この顧客ならこの3枚です」と根拠つきで手渡せれば、少ない訪問回数で成約に近づけます。資料をただ並べて渡すのではなく、過去に勝った理由ごと渡すこと。これが、担当する営業マン一人だけでなく、部署全体の営業効率を底上げする一歩になります。
さらに一歩進めるなら。この勝ちパターンの一覧を、あなた個人の手元ではなく、部署内で共有できる形にしておきましょう。資料が特定の営業やあなただけの頭の中にある状態は、その人が抜けた瞬間に価値が消えます。誰が引き継いでも同じ精度で「この顧客にはこの資料」と言える状態を残しておく。それが、単発の効率化を、仕組みとしての効率化に変えていくのです。
営業事務だからできる「案件の着地予測」
最後に、営業事務だからこそできる踏み込みを一つお伝えします。
案件全体の「着地予測」です。営業本人は、自分の案件を主観と期待を込めて見ています。だから、動いている案件ほど過大に見積もり、止まっている案件ほど無意識に後回しにしがち。
横からすべての案件を同じ物差しで眺められる営業事務は、ここで客観的な目になれます。各案件の最終接触日と、次アクションが決まっているかどうかを一覧にし、「2週間動いていない案件」を色で塗り分ける。それだけで、営業本人が気づいていない停滞が一目で浮かび上がります。それを「今週はこの3件に連絡を入れましょう」と朝いちばんに手渡す。
作業を受け取る立場から、営業の時間の使い方を提案する立場へと、一歩進むわけです。
この俯瞰の目は、単純作業の巻き取りにも生きてきます。請求書や見積書の作成のように分かりやすい作業だけではありません。営業が「頼むより自分でやったほうが早い」と抱え込んでいる細かな業務。
これは、案件を横串で見ている営業事務にこそ見えてきます。営業の一日の動きを一度書き出してもらい、繰り返し発生している手作業を拾い上げれば、巻き取るべきポイントは自然と浮かびます。
アポ取りの準備も同じです。テレアポでつながらなかった相手にもう一度かけ直すとき、ホームページを見直す手間が毎回発生していないでしょうか。一度調べた会社情報や、営業が閲覧して感じたことまでリストに残しておけば、二度目の下調べという見えない工数をまるごと消せます。
ここまで来ると、営業事務は効率を陰で支える裏方ではありません。成果そのものを動かす起点になります。指示を待って作業をこなすのか、案件の全体像を握って先回りするのか。その違いが、同じ営業事務という仕事の中で、生み出す価値を大きく分けていくのです。

