IT・ビジネス用語「シュリンク」の例文と言い換え・反対語!「シュリンク」を知るだけで終わらせない――営業のための横文字の使い方
IT・ビジネス用語「シュリンク」の例文と言い換え・反対語!
シュリンクとは縮むこと、委縮することを意味します。ビジネスの世界でマーケットシュリンクなどの複合語としても使われるようになってきた「シュリンク」の意味と使い方について解説します。
はじめに
「シュリンク」とは縮むこと、委縮することです。マーケティング、IT、皮革製品、包装の業界でよく使われます。この記事ではビジネスシーンでのつかわれ方を中心に紹介していきます。
「シュリンク」、英語圏ではどう使われているの?
日本では比較的最近になって一般化してきた印象ですが、英語圏では「shrinking market」などとして日常的に使われる表現です。もちろんビジネスシーンだけでなく、「shrink a balloon(風船の空気を抜いて小さくする)」という言い方や、ぶかぶかのジーンズを小さくして自分のサイズに合わせる、という意味で「shrink jeans」と言ったりします。
ビジネスシーンでの使われ方
基本的には市場の縮小を意味します。だんだんと需要がなくなっていくこと、とも言い換えられます。「シュリンク業界」、「シュリンクマーケット」などという言い方もあります。
「この市場は今後間違いなくシュリンクしていくだろう。」
「この地域での軽自動車マーケットのシュリンクは何を意味しているのかな。」
IT業界での使われ方
データを圧縮することや、半導体などを小さくすることを指します。後者では使用する半導体のサイズを小さくするなどして、製品の小型軽量化をしたり、コストを削減したりする際に使われます。
「このデータのシュリンクはかなり難しい。」
シュリンクの言い換えと反対語
言い換え
- 減少する
- 落ちる
- 低迷する
- 狭まる
反対語
- 成長する
- 拡大する
- 増加する
- 拡張する
- 上がる
グロウ(グロー)
【豆知識】シュリンク包装
最近よく聞くようになってきた「シュリンク」。検索してみると、「包装」や「梱包」というキーワードが出てきて不思議に思った人もいるのではないでしょうか。
少しテーマとは外れますがこれについても簡単に解説します。
「シュリンク包装」という梱包技術のことです。簡単に言えば熱で縮む(シュリンクする)薄いプラスチックで製品を包み込み、形にぴったり合ったパッケージを付けるというものです。ペットボトル飲料やCD、DVDのパッケージに多く使用されています。
横文字は「使える」より「言い換えられる」が武器になる
「シュリンク」の意味を覚えたら、次に意識したいのは、その言葉をいつ使い、いつ使わないか、です。横文字を知っていること自体は、実はそれほど価値がありません。営業として本当に強いのは、相手に合わせて言い換えられる人です。たとえば商談相手が「シュリンク」という言葉になじみがなさそうなら、あえて「この市場は年々縮んでいますよね」と、平易な日本語に開いて話してみましょう。
逆に、業界用語が飛び交う相手には、同じ言葉で返したほうが、テンポよく話が進みます。新人のうちは、難しい横文字を使うと賢く見える気がして、つい多用しがちです。ですが、相手が置いてけぼりになってしまえば、それは伝わっていないのと同じことです。自分の会社や業界で当たり前に使う言葉が、一歩外に出れば通じないことは、思っている以上に多いものです。
知っている言葉を、相手の語彙に合わせて出し入れできること。これこそが、3年目からの言葉の使い方だと言えるでしょう。判断の目安はシンプルで、相手が使った言葉に合わせる、ということです。相手が「シュリンク」と言えばこちらも使い、「縮小」と言えばこちらも「縮小」で返す。相手の言葉づかいをよく聞いて、その温度に自分を合わせるだけで、話は驚くほどかみ合っていきます。横文字を封印する必要はありません。要は、自分が気持ちよく話すためではなく、相手に正しく伝わるために言葉を選ぶ、という順番を忘れないことです。
「マーケットシュリンク」を、脅威の分析から提案に変える
もう一つ、「マーケットシュリンク」という言葉は、営業にとって、ただの知識で終わらせるにはもったいない概念です。市場が縮んでいるという事実は、裏を返せば、あなたが担当する業界の「脅威」がどこにあるのかを示しています。
縮小していく市場では、限られたパイを奪い合う形になり、どうしても値引き合戦に陥りがちです。ここで安売りに逃げると、かえって自分の首を絞めることになります。だからこそ、相手の業界がシュリンクしていると見えたときこそ、「縮む市場の中で、どう生き残るか」という一段上の提案ができるチャンスです。「御社の市場はこれから縮んでいきます。
その前提で、価格ではなく別の魅力で選ばれる形をどう作るか、一緒に考えませんか」。こう切り出せれば、あなたは単なる商品の売り手ではなく、相手の事業を一緒に見るパートナーになれます。言葉の意味を知るだけでなく、その言葉が指す状況を提案につなげるのです。ここに、営業ならではの使い方があります。相手の市場が縮んでいるかどうかは、業界のニュースや、その会社の決算資料の言葉からも読み取れます。「前年比で」「選択と集中」といった表現が並び始めたら、その業界はシュリンク局面に入っているサインかもしれません。
そうした兆しを先に察知できれば、相手がまだ言葉にしていない不安を、こちらから先回りして話題にできます。市場の縮小は、多くの担当者にとって口に出しにくい脅威です。それをこちらが冷静に整理して差し出せると、相手はぐっと心を開いてくれます。
意味が曖昧なカタカナ語は、商談前に定義をそろえる
最後に、カタカナ語を使うときの落とし穴を一つお伝えします。それは、意味が人によってずれる言葉を、確認せずに使ってしまうことです。「シュリンク」は意味がはっきりしていますが、「シナジー」「コミット」「アサイン」といった言葉は、使う人によって、指す中身が微妙に違います。自分は「必ずやり切る」つもりで「コミットします」と言ったのに、相手は「前向きに検討する」くらいに受け取っていた、ということが起こります。
この小さなズレが、後の大きな認識違いにつながっていきます。商談で相手がこうした言葉を使ったら、「その○○は、御社ではどういう意味で使われていますか」と、さらりと確認しておきましょう。確認は、無知をさらす行為ではありません。むしろ、認識をそろえて仕事を前に進める、できる営業の作法です。自分が使う側になったときも同じです。
伝わっているか自信のない言葉は、一度平易な日本語に置き換えてから口にします。「シナジーが生まれます」ではなく「両社の強みが重なって、こういう相乗効果が出ます」と言い添えるだけで、相手の理解度はまったく変わります。横文字は、意味を知って使うのではなく、意味をそろえて使う——この一手間が、言葉による思わぬ事故を防いでくれます。「シュリンク」という一語から始まった話ですが、突き詰めれば、営業の言葉づかいは、賢く見せるためではなく、相手に正しく伝えて動いてもらうためにある、ということに行き着きます。TPOに合わせて言葉を選べる人が、最後は信頼されていきます。
おわりに
わかっているつもりが実はよくわからないビジネス用語「シュリンク」について解説してまいりました。意味を覚えてしまえばどうということはない横文字ですね。国際化が進み、少しずつ横文字を使う機会が増えてきていますが、営業をするビジネスパーソンに気を付けてもらいたいポイントは、自分のいる会社、業界で普通に使われる横文字も外に出れば通じない可能性がある、ということです。TPOに合わせて使う言葉を変えられるとスマートですね。
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