お悩み別!新人営業マンが読んでおくべき5つのビジネス書
新人営業マンにオススメのビジネス書を厳選しました。必読書とされるものはもちろん、隠れた名著もご紹介しています。スキマ時間を活用して営業としてのスキルアップを目指しましょう。
新人営業マンが読んでおくべき5つのビジネス書
仕事で行き詰った時には本から学ぶことが沢山あります。そこで今回は新人営業マンに読んで欲しい5つのビジネス書を取り上げてみます。
- 1 渡瀬謙『内向型営業マンの売り方にはコツがある―ムリに自分を変えないほうがうまくいく!』
- 2 上田比呂志『料亭、三越、ディズニーを経て学んだ 日本人が知っておきたい心を鍛える習慣』
- 3 舟橋孝之『営業のプロが新人のために書いた営業の本』
- 4 中村信仁『営業の魔法―この魔法を手にした者は必ず成功する』
- 5 浅野哲『10秒で決めるテレアポ&電話営業術〜相手の心をつかみ、売上げを驚異的にアップさせる方法〜』
それぞれ詳しく見ていきます。
1 自分に営業は向いていないと思っている人へ
内向型営業マンの売り方にはコツがある―ムリに自分を変えないほうがうまくいく!(2009年/大和出版)
営業という仕事が苦手で、どうしてもその業務に慣れないと悩む人におすすめです。同じように営業という仕事が苦手と感じていた著者の、自分を変えなくて良いという言葉には説得力があります。
著者の渡瀬謙さんは小さな頃から極度のあがり症であったと述懐しています。社会人になって初めて就職した企業で営業部に配属され、日々の実務の中で「内向的」な自分自身にだからこそできる価値提供を見出しました。
2 鋼のメンタルが欲しい人へ
料亭、三越、ディズニーを経て学んだ 日本人が知っておきたい心を鍛える習慣(2013年/クロスメディア・パブリッシング)
目標を達成する強い心を作る方法が書かれています。達成できないノルマ、努力しても成果が出ないジレンマ・・・。そのような中で悩む人におすすめしたい1冊です。目標に向けていかに努力を継続する強い心を作るかが書かれています。
2万部売れた『日本人にしかできない「気づかい」の習慣』の著者によって書かれた誰でも心の持ち方を変えるだけで営業マンとして一段強くなれるような一冊です。
3 営業として働き始めた人へ
営業のプロが新人のために書いた営業の本(2008/明日香出版社)
この本には、営業という仕事の基本が詰まっています。基本に忠実で実際的なのが大きな特徴です。飛び込み営業のノウハウから社内調整まで、具体的で細かなノウハウが書かれているので、仕事に行き詰った時に開きたい1冊です。
4 営業の楽しさがまだよくわからない人へ
営業の魔法ーこの魔法を手にした者は必ず成功する(2007年/ビーコミュニケーションズ)
営業という仕事の魅力が伝わってきます。営業という仕事の楽しさを知ることができるという点でおすすめです。さらに営業の基本であるコミュニケーションの取り方が苦手という人にも、是非読んで欲しい1冊です。1人の平凡な営業マンと一流の営業マンの出会いから始まるストーリー仕立てになっており、ビジネス書の中では非常に読みやすいのが特徴です。
5 テレアポで成功を収めたい人へ
10秒で決めるテレアポ&電話営業術〜相手の心をつかみ、売上げを驚異的にアップさせる方法〜(2007年/フォレスト出版)
テレアポのバイブルとも呼べる1冊です電話ビジネスで成功した著者により、テレアポという仕事について体系的に書かれた本です。テレフォンアポインターだけでなく、営業マンにもオススメです。
今回の内容を意識するだけで、結果は変わります。お伝えした内容を、次の商談や日々の行動に落とし込んでいきましょう。
どう選ぶか ― 「今の自分の詰まり」から一冊を引き当てる
評判の一冊を順に手に取るのも一つですが、本当に身になる読書は、名著のリストから選ぶのではなく、「今の自分がどこでつまずいているか」から選ぶことです。新人のうちは、あれもこれも足りない気がして、評判のいい本を片っ端から読みたくなります。けれど、悩みが漠然としたまま読むと、内容が自分ごとにならず、記憶にも残りません。まずやるべきは、自分の詰まりを一点に絞ることです。電話でのアポ取りが怖いのか、商談で話が続かないのか、断られると引きずってしまうのか。困りごとを具体的な一言にできれば、選ぶべき本はおのずと絞られます。書店で中身をざっと確かめ、その一点に答えてくれそうな一冊だけを選ぶ。何冊読んだかではなく、今ぶつかっている壁を越えるための一冊を引き当てられるか。この選ぶ力そのものが、時間の限られた営業にとって、最初に身につけたい読書術です。
読んで終わりにしない ― 一つだけ試すという読み方
本を読んだのに何も変わらない、という経験は誰にでもあります。その多くは、読むことが目的になってしまい、読み終えた満足で止まっているからです。知識を入れただけでは、行動は変わりません。読書を成果につなげる人は、一冊から「全部」を吸収しようとはしません。むしろ、その本で心に引っかかった、たった一つのことだけを選び、明日の商談で試してみる。一つのやり方を実際に自分の口と体で使ってみて初めて、書いてあったことが「知っている」から「できる」に変わります。試した結果、うまくいけば自分の型になり、合わなければ、その理由を考えることが、また次の学びになる。逆に、十のことを覚えて一つも試さなければ、翌週にはほとんど忘れています。大事なのは、読む量を増やすことではなく、読んだうちの一つを必ず現場に持ち込むこと。この小さな往復が、読書を少しずつ実力へと変えていきます。
読む時間をどう作るか ― 耳で聴く・要点から入る
新人のうちは、日々の業務に追われ、腰を据えて本を開く時間がなかなか取れません。ただ、まとまった時間を待っていると、いつまでも読み始められない。忙しい人ほど、読み方そのものを工夫する必要があります。一つは、耳を使うことです。通勤や移動の時間に、本を音声で聴けば、手も目も空いていなくても内容を頭に入れられます。もう一つは、要点をまとめた短い紹介で当たりをつけてから、本編に入ること。全体の見取り図を先に持っておくと、限られた時間でも大事なところを拾いやすくなります。さらに、営業書は必ずしも最初から順に読む必要はありません。目次を眺めて、今の自分に効きそうな章だけを先に読む。一冊を通読しなければ、という義務感を手放すだけで、ぐっと手に取りやすくなります。細切れの時間をつなぎ合わせて読み進める。その積み重ねが、机に向かう一時間を待つよりも、ずっと確実です。
鵜呑みにしない ― 本の「正解」を自分の現場で検証する
本に書かれていることは、著者がその人の現場で見つけた答えです。だからこそ役に立つのですが、同時に、そこには注意も要ります。ある本で「正解」とされる方法が、あなたの扱う商材や、相手にする客層では、そのまま通用しないことがあるからです。たとえば、勢いよく踏み込む売り方を勧める本もあれば、静かに聞く姿勢を説く本もある。どちらも間違いではなく、それぞれの著者が置かれた状況での最適解にすぎません。本を読むときに大切なのは、書いてあることを丸ごと信じ込むのではなく、「これは自分の現場でも当てはまるだろうか」と一度立ち止まって考えることです。そのうえで実際に試し、自分の相手や商品に合うかどうかで判断する。何冊か読むと、主張がぶつかり合う場面に出会います。その食い違いこそ、どれか一つが唯一の正解ではないことを教えてくれる。本は、答えを写し取る対象ではなく、自分の頭で考えるための材料なのです。
そもそも新人が本を読むとは、言葉にならない悩みに、輪郭を与えることである
ここまで本の選び方や読み方を見てきましたが、最後に、そもそも新人が悩んだときに本を開くとは、どういう営みなのかを考えてみたいと思います。私たちはつい、本には「答え」が書いてあり、それを写し取れば成長できる、と考えがちです。けれど、実際に効いているのは、もう少し手前のところかもしれません。
新人が抱える悩みの多くは、まだ形になっていない、もやもやとした不快感です。「なんとなくうまくいかない」「どうも自分はこの仕事に向いていない気がする」。この状態が苦しいのは、問題が漠然としていて、どこから手をつければいいのか分からないからです。本を読むことがまず与えてくれるのは、解決策そのものより先に、この「もやもや」に名前と輪郭を与えてくれることです。
自分の内気な性格を、営業に不向きな欠点だとばかり思っていた人が、それが一つのタイプであり、活かしようがあると知る。ただ落ち込みやすいと感じていた気持ちの弱さが、実は鍛え方のある対象なのだと分かる。悩みは、名前がつき、輪郭が見えた瞬間に、初めて「扱えるもの」に変わります。手のつけようがなかった不安が、「これはこういう問題なのだ」と分かるだけで、もう解決に向かって半歩踏み出している。本が新人にとって大きな力を持つのは、この、言葉にならないものを言葉にしてくれる働きによるところが大きいのです。
そう捉えると、本の値打ちは、そこに並ぶ具体的なノウハウの数だけではないことが見えてきます。本当に貴重なのは、先を歩いた人が、自分ではうまく言い表せなかった手探りの日々に、「それはこういうことだ」という言葉を差し出してくれることです。その言葉は、いわば先人が描いた地図です。自分がいま立っている場所と、進むべきおおよその方向を、大づかみに教えてくれる。
ただし、忘れてはならないことがあります。地図は、現地そのものではありません。どれだけ精密な地図を眺めても、実際にその道を歩かなければ、足元の感触も、曲がり角の風景も分からない。先人の言葉も、眺めているだけでは地図のままです。新人にとって本を読むとは、答えをそのまま受け取ることではなく、まだ言葉にできない自分の経験に、先人の言葉という輪郭を借りて、そこから自分の足で歩き出すための、はじめの一歩なのだと思います。

