5W1Hがなんやかんや 営業組織が使うフレームとして 最強説を押したい
営業戦略という概念はとても抽象的だと思っている。
これが、
「今月は〇〇売ったらインセンティブな」とか
「とにかく大手顧客に対しては徹底的に会食組めよ」とか
そういう施策レベルはとてもわかりやすい。
だから、「今月の振り返りと来月の打ち手」に"マネージャの営業同行を徹底する"という、それ半年前にも言ってたけど効果あるのかないのかわからないままうやむやになって終わったじゃん。みたいな資料を目にするということを、それはもう何度も繰り返してきた。
抽象から逃げて逃げて、文脈のない具体がポンと出てくることに営業現場は辟易としている。しかし彼らも反論の材料を持たずに今日もスプレッドシートのフラグを「未対応」から「対応済み」にするために時間を消費する。
抽象的な概念をわかりやすくするにはフレームがよい。
自社と顧客と競合の情報を整理する3Cというフレームは使いやすい。
”マーケティング=売上を上げるための手法”を4つのP(プロダクト、プロモーション、プレイス、プライス)に落とし込んだ。
コトラーは紛れもなくビジネス界のノーベル賞をもらえるほどの功績と言っても過言ではない。
そういった古典的なフレームも場面場面において極めて機能するのだけど、
僕は5W1Hというフレームが実は営業組織には一番フレームとして機能する説を強く推したい。
もし近くに、SFAからデータをCSVでエクスポートしてくれるサポートの方がいるのであれば、「去年と今年の受注データ出して」とオーダーしてみよう。
頼まれすぎたベテランサポートの彼女はいくつかの質問の一つにこう言うはずだ。
「項目何出しますか?」項目とは下記に集約される。
WHO(誰が
WHO(誰に
What(何を
When(いつ
Howmuch(いくらで
4W1Hだったわ。しかもWHO二回出てきたわ。
誰が・・どの営業が、どの営業組織が
誰に・・どの顧客に、どの業界の顧客に、どのセグメントの顧客に
何を・・どの商品を
いつ・・いつ
いくらで・・いくらで
売ったか。
営業組織に起こる異変の9割はこのフレームで説明できるし逆にいうと、営業組織における営業戦略と呼べるものもこのフレームで設計できるものが大半だと思う。
唯一(How)という概念があるものの、これは本当にその名の通り「どのようにそれをするのか」という打ち手レベルに集約されることが多く、4W1Hの前提がないHOWはジャストアイデアレベルのものだったり、本質的ではないものが多い印象だから、あえて僕は上流検討の際も、最初の分析角度においてもフル無視すると決め込んでいる。
業界や取り扱い商材、そのマーケットにおいて「商材」セクターの重要度は高かったり低かったりする。
そもそも営業組織に商材の可変性をコントロールする権限がないのであれば、むしろそれは「変えられないモノ」として固定することができるとも言える。
じゃぁ変えることができるモノ→営業責任者の権限でコントロールできるのは二つのWHOと価格(HowMuch)がメインになると断言していい。
・営業をどう動かすか
・どの顧客にぶつかるか
・その際に価格という論点をどう扱うか
この三つの観点において「なぜそれをするのか」という反証の観点を持ちながらやるべきことを定義し、合わせてやらないことを定義していく。
これが、商品をいじれない営業組織においてはシンプルでシャープな営業戦略設計の骨格になりえるもの、と思っている。
「顧客セグメント」というキーワードを聞いたことがある人も多いのではないだろうか。持っている予算や発注額で切ってみたり、顧客の業界で切ってみたり。
また数年前からSaaS界隈で持てはやされたTHE modelは典型的な一つ目のWhoである営業組織にフォーカスした営業戦略だ。
営業戦略という抽象的な概念が誰が誰にいくらで、まで検討スコープを限定することでグッと身近に感じることができるようになると思う。
そして分析する観点も常に「誰が誰に何をいついくらで」を見える状態にしておく。定点観測していると、営業組織も顧客も顔ぶれが変わっていないに商材構成に変化があり、それがヒントになるケースもあれば、特定の営業組織が大幅に業績を伸ばした裏側には、特定の顧客群の取引増に相関があるということが一撃で見えるようになる。
なんでもかんでも、フラットに・フリーハンドで、よりも決められたフレームの中でしか考えないし数字を見ないとしている方が再現性の高いPDCAを設計できるのではないだろうか。
少なくとも「マネージャの営業同行」が月初に重点施策として宣言される営業組織よりかは、まともな前月報告ができる営業組織だと、僕は思う。
