忌引き休暇とは?会社を休むことができる日数や休暇を取得する際の注意点
忌引きとは、近親者の死に際し、学校や勤めを休んで喪に服すること、またそのための休暇という意味です。急なことで戸惑ってしまわないよう、ここでは忌引き休暇の一般的な日数、忌引き休暇を取得する際の注意点、職場復帰する際の注意点などを例文とともにまとめています。
忌引きとは?
忌引きの意味
忌引きとは
近親者の死のため、勤めや学校えお休んで喪に服すること。また、そのための休暇。
(大辞泉より引用)
とされています。
学生や社会人であれば、忌引きという言葉は皆さん聴いたことがあるかと思います。もともとは、近親者がなくなった際に喪に服するをさす言葉で、直接休みをさしているわけではありません。とはいえ、今では忌引き(喪に服す)のために取る休暇を「忌引き」と呼ぶことも多くあります。
会社における忌引き制度
忌引き休暇とは近親者の葬儀の準備や参列のために取得する休暇
自分が出勤できる状態であっても、近親者の不幸に際し喪に服し、また葬儀の準備や参列のために取得する休暇を忌引き休暇と呼びます。自身の体調不良や私用での休みと違い一種の「特別な理由による休暇」とされることが多いです。
会社と学校における忌引きとの違い
学校においてはの忌引きと、会社においての忌引きは少し異なります。学校においては忌引きは欠席扱いにはならず、鍼灸のための必要な出席日数に営業は出ません。
しかし会社では、会社ごとに休暇ルールをが設定されており、忌引きでであっても休暇扱いになります(有給か無休か、は会社ごとに設定が異なります。詳細は後述)。突然のことが多いためあらかじめ自社のルールを知っておく必要があるでしょう。
忌引き休暇は労働基準法で定められていない
前述で忌引きのルールは会社によって異なると記載しました。会社によってルールが異なるのはなぜか?それは労働基準法で定められた休暇制度ではなく、会社が任意でルールを設定しているためです。あくまで会社の福利厚生・就業規則などで定められているに過ぎないのです。そのため、会社ごとに休暇の呼び方異なりますし(慶弔休暇、特別休暇に含む、など)有給か無休かも異なります、また忌引き休暇自体がない会社もあります。
忌引き休暇の一般的な日数
では忌引きで休むことができる日数はどの程度なのでしょうか?前述のように会社ごとのルールが異なるため多少の差はありますが、あくまで一般的な日数としています。忌引き休暇は亡くなった方との関係により取得可能な日数が異なります。日数は亡くなった日もしくはその翌日かカウントします。これも会社のルールに従うようにしてください。
- 配偶者:10日間
- 自分の父母:7日間(喪主を務める場合10日間)
- 子:5日間
- 兄弟姉妹:3日間
- 自分の祖父母:3日間
- 叔父・叔母:1日間
- 孫:1日間
- 配偶者の父母:3日間
- 配偶者の兄弟姉妹:1日間
- 配偶者の祖父母:1日間
忌引きの日数は自分との血縁関係によって決まるのが一般的です。自分が喪主になる場合は葬儀準備し執り行ったうえで、そのあとの各種手続きをするために役所や金融機関に行く必要がありますので、比較的長い休暇を取れることが多いようです。
一方、配偶者の親族が亡くなった場合などは自分は葬儀に参列する側であることが多いため、取得可能な日数も数なくなります。
ただ、これhあくまで一般的な目安であり、故人と関係生は単純に血縁の近さだけでは測れません。会社のルールを確認し従うことはもちろんですが、個人との関係性を踏まえどの程度休む必要があるのかは上司に相談してみましょう。
忌引き休暇を取得する際の注意点
忌引きを取らねばならないタイミングは得てして、急にわかることでしょう。忌引き休暇を取得する際に、誰にいつ何をどのように伝える必要があるのでしょうか?
休暇取得について誰にいつ何をどのように伝えるべきか?
まず、なるべく早く上司に連絡しましょう。可能であればまず直接口頭もしくは電話で伝え、その後メールで詳細を伝えると間違いがありません。故人との関係性を正確に伝え、休暇取得について相談してください。合わせて会社の総務などにも連絡をすることで後々日数に誤りがあったなどのトラブルを防ぐことができます。
会社によっては雇用形態によって制度が異なったり、照明書類の提出を求められることもありますのできちんと確認して誤りがないように進めてください。
通夜や葬儀の日時場所についても伝える
会社によって方針が異なりますが、社員の父母や子が亡くなった際は上司が参列する場合や、会社として香典を出す場合があります。そのため、忌引き休暇取得の連絡時(まだ決まっていなければ決まり次第で)に通夜や葬儀の日時や場所についても伝えておきましょう。
休暇中の引き継ぎ対応について
休暇取得中の業務対応について、引き継ぎが必要な場合もあるかと思います。同僚全員に忌引き休暇をとる旨を伝える必要はありませんが、業務をお願いする場合は上司とは別に報告をするようにしましょう。こちらも可能な限り口頭もしくは電話で連絡した後、業務の詳細をメールで伝えましょう。
忌引き休暇取得の際に口頭で伝えるべき内容
- 誰が亡くなったのか(自分との間柄を詳細に)
- いつ亡くなったのか
- 自分が喪主か否か
- 通夜と葬儀の詳細(日時・会場・住所・連絡先・喪主)
例文:忌引き休暇取得をメールで伝える場合
件名
○月○日~○月○日 忌引き休暇願い
本文
〇〇課長、お疲れ様です。この度、祖母△△の死去に伴い、忌引き休暇の取得をお願いしたくご連絡いたしました。内容は以下の通りです。
期間:平成○年○月○日~平成○年○月○日まで計○日間理由:祖母の葬儀の準備・片付けのため
忌引き休暇中は携帯電話(090-●●●●-○○○○)へ連絡いただけると助かります。何卒よろしくお願いいたします。
〇〇〇〇(署名)
参考にできるビジネスメールテンプレート集
- 【テンプレート】ビジネスメールの締めと結び!
- コピペOK!ビジネスメールの書き方まとめ【例文】【マナー】
- コピペして使えるビジネスメールの書き出し【社内/社外】【目上/同僚】【英語】
忌引き休暇取得後に職場復帰する際の注意点
挨拶では休暇をいただいたことへのお礼の気持ちを伝えましょう
休暇から復帰した後、休暇をもらったことに対してのお礼の挨拶もマナーとして忘れないようにしましょう。上司、業務を引き継いでくれた同僚、場合によっては取引先にも、謝罪とお礼を伝えるのが良いでしょう。
まず、朝いちばんに上司へ直接挨拶をしに行くのが良いでしょう。休暇を長期にもらった場合は菓子折りを持って挨拶に行く場合もあります。
また、上司や同僚が葬儀に参列していただいた場合や、香典を出していただいた場合は挨拶を一緒に香典返し渡すようにしましょう。
お悔やみの言葉をかけてもらった場合
上司や同僚からお悔やみの言葉をかけてもらった場合は、仕事で迷惑をかけたことへの謝罪と、相手の気遣いに対してのお礼を伝えましょう。
例文:休暇から復帰後の挨拶
この度は、忙し最中にもかかわらず急にお休みを頂き本当にありがとうございました。ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。おかげさまで葬儀も無事に終わらせることができました。ありがとうございました。
忌引と向き合い、実践を重ねることが、成長のカギになります。学んだことを、明日からの一歩につなげていきましょう。
休む前に、就業規則で「3つ」を確認する——有給か無給か・起算日・土日を含めるか
日数の目安は続柄ごとに決まっていますが、いざ取得するときに人がつまずくのは、日数そのものではなく「その日数がどう数えられ、給与がどうなるか」の部分です。連絡する前に、自社の就業規則(慶弔休暇・特別休暇の項)で、次の3点だけは確認しておきましょう。
一つ目は、有給か無給かです。忌引き休暇は法律で定められた休暇ではないため、給与が出るかは会社次第で、一部の調査では有給扱いとする会社が8割ほどとされますが、無給の会社もあります。無給なら、家計の見通しのためにも早めに把握しておきたいところです。二つ目は、起算日です。亡くなった当日から数えるのか、翌日からなのかで、実際に使える日数が1日ずれます。三つ目は、土日・祝日の扱いです。暦のとおり土日も日数に含める会社もあれば、営業日だけで数える会社もあり、ここで取れる日数が変わります。この3点は、規則を見ればたいてい書いてあります。悲しみのなかで細かい確認は気が進まないものですが、後から「日数が足りない」「無給だと思っていなかった」と慌てないために、最初に押さえておく価値があります。
あとで提出を求められる書類を、先に取っておく——会葬礼状・訃報・死亡診断書のコピー
会社によっては、忌引き休暇の事実確認のために証明書類の提出を求められます。これを知らずにいると、葬儀がすべて終わってから「書類を出してください」と言われ、改めて手配する羽目になります。慌ただしい時期だからこそ、その場で手に入るものは取っておくのが得策です。
一般的に求められるのは、葬儀の際に配られる会葬礼状、訃報(お知らせ)の文面、あるいは死亡診断書のコピーなどです。会葬礼状は再発行が難しいことが多いので、少なくとも1枚は自分用に確保しておきましょう。家族葬などで会葬礼状を用意しない場合は、何をもって証明とするか、事前に会社の総務に確認しておくと安心です。雇用形態によって手続きや必要書類が異なることもあるので、連絡の段階で「証明書類は必要ですか」と一言聞いておくと、二度手間を防げます。
制度がない・パート・派遣のときは——有給への振り替えと、相談すべき相手
忌引き休暇は会社が任意で設ける制度なので、そもそも制度自体がない会社もあります。また、正社員には適用されてもパート・アルバイト・派遣には条件が違う、というケースも珍しくありません。制度がない、あるいは自分は対象外らしい、というときに慌てないよう、代わりの手を知っておきましょう。
制度がない場合の現実的な対応は、年次有給休暇を使って休むことです。有給であれば取得理由を細かく問われないのが原則なので、忌引きの日数が足りないときの補いとしても有効です。パート・アルバイトも、同一労働同一賃金の考え方が広がるなかで慶弔休暇の対象に含める会社が増えていますが、適用は会社ごとに違うので確認が要ります。派遣で働いている場合は、休暇のルールを決めるのは派遣先ではなく派遣元であることが多いので、相談先を間違えないようにしましょう。いずれの立場でも、まず就業規則を確認し、判断に迷ったら人事・総務に事情を伝えて相談するのが、遠回りに見えていちばん確実です。
遠方・家族葬・後から訃報を知ったとき——移動日や参列辞退の伝え方
葬儀が遠方で行われる、家族葬で参列者を限る、亡くなった知らせを後から受け取る——こうした事情が重なると、標準的な流れどおりにはいきません。それぞれ、伝え方に一工夫が要ります。
葬儀が遠方の場合は、移動そのものに時間がかかります。会社によっては移動日を考慮してくれることもあるので、連絡の際に「会場が遠方で、往復に移動日が必要です」と具体的に伝え、必要な日数を相談しましょう。家族葬で、上司や同僚の参列・香典を辞退したい場合は、その意向を早い段階で、かつ角が立たないように伝えておくことが大切です。「故人と家族の意向により、参列やお香典はご辞退させていただきます」と一言添えれば、相手も動きようがわかります。訃報を後から知って、すでに葬儀が終わっているような場合は、忌引き休暇の対象になるか微妙なこともあるので、正直に経緯を伝えて上司に相談する。無理に取ろうとするより、事情をそのまま話したほうが、結局はスムーズに収まります。
そもそも忌引き休暇は、「悲しむ時間」を職場の側が守るための仕組みである
ここまで、確認すべき就業規則、必要な書類、制度がないときの対処、遠方や家族葬での伝え方と、忌引き休暇をめぐる実務を見てきました。最後に、そもそも忌引き休暇とは何のための制度なのかを、少し立ち止まって考えてみます。
不思議なのは、忌引き休暇が法律で義務づけられていないのに、多くの会社にちゃんと存在することです。年次有給休暇のように国が定めたわけではなく、会社が自分の意思で用意している。なぜ、わざわざそんな制度を設けるのでしょうか。理由は、働く人が近しい人を亡くしたときに、「仕事があるから十分に見送れなかった」という事態を避けるためです。つまり忌引き休暇は、業務をいったん止めて喪に服す時間を、会社の側が保障する仕組みなのです。
この見方に立つと、取得する側の気持ちの持ちようが少し変わります。急な休みで申し訳ない、と縮こまってしまう人は多いですが、この制度はそもそも「堂々と喪に服してよい」という会社からのメッセージです。悲しみのただ中で、罪悪感まで背負う必要はありません。連絡やマナーが欠かせないのは事実ですが、それは“申し訳なさ”を表現するためではなく、あなたが気兼ねなく現場を離れられるように、残る人たちと業務をなめらかに回すための最小限の段取りにすぎません。早めの連絡も、引き継ぎのメモも、復帰後のお礼も、すべては「気兼ねなく悲しむ」を成立させるための手続きだと捉え直すと、悲しみと仕事の板挟みが、少し軽くなります。
もう一つ、忘れずにおきたいことがあります。制度が続柄ごとに決める日数は、あくまで最低限の目安であって、あなたと故人の本当の近さを測るものではありません。血縁が遠くても、誰より世話になった人はいます。逆に、続柄の上では近くても、必要な時間は人それぞれです。だから、規定の日数を絶対の上限だと思い込まず、自分にとってどれだけの時間が必要かは、上司に率直に相談してよいのです。制度は、あなたを縛る枠ではなく、悲しむ時間を確保するための出発点です。数字に自分を合わせるのではなく、自分に必要な弔いの時間から逆算して、必要なら有給を足してでも、後悔のない見送りをする。それが結局、落ち着いて仕事に戻るための、いちばん確かな道になります。

